約束を破った子どもと信頼 – 読み書き計算で学ぶ – 1日15分の苦手克服

約束をしたら守るものだ
と思っている人が多い
 
しかし実際には
誰かと約束しないと
自分だけではできないこと
だからする約束も多い
 
そういう約束をした瞬間に
その約束が破られる可能性を
実は想定しているのだ

約束してもできないよ

問題が起こった時に意味が浮かび上がる

何月何日の何時に来る

と約束をしても守らない人がいます。

私も守れないこともあります。

約束を守れないとわかった時に、すぐに連絡し、その事情を了解していただければ、「約束を守れないこと」そのものは何の問題もありません。

問題なのは、約束が守れないと決まったらすぐに連絡しない事です。約束の時間ギリギリに連絡するのは最悪です。連絡もしないですっぽかすとなると、ふつうは問題外でしょう。

大人の場合は、よほどの関係がなければ、そのことでやりとりをする事はありません。約束を破った分だけ信用を無くすだけのことですから。

でも、子どもの場合は何がどうして問題なのかを、ていねいに伝えるべきでしょう。

感情的に怒っても反発するだけになりがちです。

そもそも当の本人は何の了解もしていないのに、大人の方が勝手に約束したつもりになっているということも少なくありません。

T君は日程変更の常習犯

まなびばでは、毎週教室に来る曜日と時間を約束します。毎週土曜日の3時とか、火曜日と金曜日の7時といった具合です。

さらに、学習を終えて教室を出る時には、次に来る日と時間を確認します。学校行事や急な用事が入ったりするからです。日程変更も事前連絡さえあれば何度でもできます。

T君は日程変更の常習犯です。無断欠席も何度かありました。いろいろとやりとりをした結果、最近は約束の時間の30分くらい前には電話をするようになってきました。

先日、珍しいことに、約束の日の前日にT君から電話がかかってきました。

明日なんですが
 
どうしたの?
 
お休みにして欲しいのです
 
理由があるのならいいけど、どうして?
 
テストが終わったので疲れてしまって、、、
 
テストが終わったのは今日でしょ?
 
はい
 
テストが終わったのは何時?
 
お昼です。
 
ふーん。いま4時だからまだ疲れて死にそうなのかな?
 
死にそうってほどではありませんが
 
そりゃそうだ。電話できるんだからね。ところで明日も教室に来られないほど疲れているの?
 
まぁそんなことはないんですが、、、
 
じゃあ明日来ないのは、テストの疲れが原因じゃあないよね?
 
そうですね
 
何があるの?
 
友達と遊ぶ約束をしてしまって
 
そんなのダメだね。だって僕との約束は明日の4時半でしょ? それを知っていてお友達と遊ぶことを約束するなんて、人間のする行為としては、最悪だね。
 
はぁ、、、
 
明日来ないで、いつ来るつもり?
 
来週の月曜日ですかね
 
ですかねって、他人事みたいだねぇ。あなたの勉強でしょう? で、プリントはもう残ってないの?
 
いえ、テストの間やっていないので、今日から3日分あります。
 
で、金・土・日とちょうどだから家でやって来るという話?
 
はい
 
ダメだね
 
どうしてですか?
 
だってテストを言い訳にして三日も休んだんでしょ。明日、学校帰りに教室に寄ればいいだけなのに、それもすっぽかすんでしょ。友達と遊ぶために。そんなあなたが、これから三日間ちゃんとプリントができるとは、僕には全然思えないもん
 
どうすればいいんでしょう?
 
友達との約束を取り消して明日来るべきなんじゃないの、人間としては
 
わかりました。今から行きます
 
今から来るの?
 
はい

なんとかしたいとは思っている

まなびばの学習は、最初のうちは楽です。自分の実力よりほんの少し難しいことに取り組むので、それほど労力もいりません。学習時間も1日に10〜20分くらいのものです。

それでいて、一番力のつく課題なので、最初のうちはどんどん力がついていきます。しかもその変化が記録に残って目に見える。だから楽しい。

でもしばらくすると誰でもみんな壁にぶつかります。同じプリントを一ヶ月以上続けてもクリアできないことも珍しくありません。それも40歳過ぎた大人がひき算の筆算がなかなかクリアできなかったりします。

T君もまなびばの学習を始めてもうすぐ一年になりますから、すぐにクリアできない課題が増えてきています。

こうなると辛いのです。というのも、できないことは悪いことと、学校などで無意識レベルで学習していますから。

もう少しでできそうだけど、実際にはできないことに取り組むとき、人間は一番成長できる、と私は考えています。

ですから、同じプリントに一ヶ月もかかるなんていうのは最高だと思っています。でも普通、そうは思えないんですね。

だから逃げたい。何か言い訳が見つかれば休みたくなっちゃうんです。

そこを逃げずに毎日少しずつ取り組む。

それが大事だとはT君も心のどこかではわかっているのですね。だからその日来ることにしたのでしょう。

約束を破った子どもに腹は立たない

こんなやりとりをする時に、私はみじんも腹が立ちません。

もっとも、約束を軽く扱っていることは、私のことを舐めてかかっているわけです。舐められてたまるか、とは思っていますが、腹が立つとすれば私を舐めたT君に対してではなく、舐められた私自身ですね。

学校の勉強ができるようになりたくないと思っている子どもは一人もいません。テストの点数だって1点でもいい方がいいと思っているのです。

でもテストの点数を目的に、丸暗記やテクニックに走ったって、身につくものは少ないです。大人になって必要な力は、二次方程式の解の公式なんかじゃなくて、失敗しても失敗しても諦めない心だったり、自分の気持ちを自分で深く聞く耳だったりするのです。

だから「最悪だね」とは言ってもT君が最悪なのではなく、「遊びたい心に負けて約束を反故にしてしまった行為」が最悪なだけなのです。

重ねて言いますが、私はT君に対しては、これっぽっちも腹が立っていません。約束が破られた時こそ、伝えるチャンスだからです。


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