学校の宿題は約束ではない

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ここ数年で宿題が増えているようだ

現行の学習指導要領に変わってから、学校の宿題が増えてきているような気がする。

また、夏休みになどの学校での補講も増えている。長期の休みの宿題も増えている。

先生にもっと宿題を出して欲しいと要望する保護者もいるそうだ。

それでも私は「学校の宿題は無条件にやらないといけない」と思っている人が多いことには、大きな問題があると考えている。

学習力の違いは大きい

学校の宿題の多くはクラス単位で一律に出されることが多い。ところが生徒が3人いれば、その学力はかなりの違いがあるからだ。

私のオカダ式プリント教材は、身についたかどうかを数字で測れるシステムだ。一種類のプリントで一つの課題を身につけてもらう形で作った。

ある課題に同じ学年の子どもが取り組むとする。最初の取り組みの結果もほぼ同じだったとしよう。それでもその課題が同じ枚数で克服することは、まずない。

一つの課題を身につけるために必要な労力と時間は、人によって本当に違うのだ。

漢字を覚えるにしても、5回も書けば覚えてしまう子どももいれば、50回書いても覚えられない子どももいる。

何も天才だとか障害者だとかいった話ではない。日常会話は普通にできるし、ちゃんと走れるのだから脳の機能に重大な違いがあるとは思えない子ども同士の間にも、明白な差があるのだ。

一律に出される宿題の問題

ところが学校の宿題は30回書くことだったりする。

5回で覚えられる子どもには20回くらいは無駄な作業だ。身についてできるに決まっていることを何度もすると苦痛になりやすい。やらなければいけないけど意味がないことをさせられることだからだ。

その結果、先取り学習をして新しいことを知ることができる進学塾は意味はあっても、学校なんて意味がない、などと学習していくことになりかねない。

一方50回必要な子どもには、宿題を全部やった充実感はあっても、身につくことはなく、その努力は全部無駄になる。学校の成績もどんどん悪くなるので、自分はバカだと思ってしまう。

「他の子にはできることでも、自分は努力してもできるようにならない」と学習していくことになる。実際には回数が足らないだけで、時間はかかっても成長できるのにも関わらずだ。

宿題をしたくなくなる必然

つまり、一律の宿題というのは、勉強に向いている子どもにとっては、やっても意味のないことを何度も強要することになりやすい。勉強に向いていない子どもにとっては、もう少しやればいいのに、ちょっと手前であきらめさせることになったりする。

どちらにしても、膨大な時間と労力を無駄に費やす馬鹿げたシステムが「学校から出る一律の宿題」だろう。

そんな宿題を嬉々としてやる子どもがいるとすれば、その子どもの方が気持ちが悪い。

約束の意味

「先生との約束でしょ」ということで、何としてでも宿題をさせたい保護者が多い。でも宿題は約束ではなく、単なる指示命令だ。

この宿題をもう少し減らして欲しい、あるいはもう少し増やして欲しい、と子どもの方から提案する場があることはまずない。一方的に「これが宿題ね」と先生が宣言するだけの話だ。

約束というは、AさんとBさんが話し合って、「じゃあこの日までに私はこれをするから、あなたはこれをしてね」「わかった」と合意することだ。

百歩譲って高校であれば「本人の意思で入ったのだから全面的に先生の言うことを聞きましょう」と言われても仕方がないかもしれない。しかし小中学校は、年齢によって自動的に配属されてしまう子どもがほとんどだ。

それにもかかわらず、自分にとっては半分以上無駄な労力の浪費になる宿題を「指示されたから」というだけの根拠で、律儀にやる義務はないと思うのだ。

義務教育というのは、ちゃんとわからせる義務が大人と地域の側にあるのであって、子どもの方には権利があるだけなのだから。

問題の解決は簡単だ

一律の宿題問題を解決するのは簡単だ。

宿題の量と質を子どもが自分で決めればいいのだ。先生は

今日から一週間で覚えておいて欲しい漢字はこの10個だ。何回書いたら覚えられるかは、みんな自分のことだからわかるよね。
最低5回くらいは書いて欲しいけど、見るだけでも大丈夫っていう自信がある人は、それでもいいよ。100回くらい書かないといけない人もいるかもしれないけど、恥ずかしいことでもなんでもないからね。
10個はどうしても無理だって人は、この5つは覚えるように頑張ろうね。

みたいな言い方で宿題ではなく、目標を提案すればいいのだ。それでも学習効果にはほとんど変化がないか、より効果が上がるのかのどちらかだ。効率が下がることはないだろう。

少なくとも、すごくやりたくない宿題をやるかやらないかで親子喧嘩する回数は減るだろう。

約束と指示命令の区別もつくようになるだろう。


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